天然理心流 初代宗家 近藤内蔵助は、江戸 両国薬研堀に道場を構えながら、武州多摩地方や相州へも出稽古に赴き、門人の指導を行っていた。
そのような中、八王子にも天然理心流が伝えられ、千人同心をはじめ、周辺の村々から、多くの門弟が入門した。
その後、八王子戸吹村の近藤三助が二代宗家を継ぎ、戸吹の自宅道場で多くの門人を指導した為、更に天然理心流は八王子の地に深く根付くこととなる。
三助は、自宅道場の他にも、多摩郡、相州津久井県、高座郡、愛甲郡、甲州北都留郡にも出稽古に赴き、その門人数は1500人を数えたとも言われている。
この戸吹の道場からは、三代宗家 近藤周助をはじめ、増田蔵六、松崎正作など優れた師範が輩出されており、その後の天然理心流発展の礎となった。
(写真は八王子市戸吹にある桂福寺。境内に、初代 近藤内蔵助、二代 近藤三助のお墓がある。)